【算数力を伸ばすために気をつけたいポイント】
計算問題は普通に正解できるのに、文章題になると「問題の意味がわからず」、
テストの解答用紙を見ると、空欄が多いというお悩みも多いです。
これは国語の実力と関係があるのでしょうか?
【数字がさす意味を判断する力を養って】
算数の問題文を読む時に最も大切な力は、
問題にある数字が何を意味するのかを判断するという力です。
その上で、答えを導き出すためには、その数字からどのような手順で解き進めていくか、
方向をはっきりと見定めていくことが大切です。
数字が指し示す意味を判断するだけなら、
国語で必要とされるような深い読解力は必要ではありません。
つまり、国語の成績が文章題に直接関係することはありません。
では、「問題の意味がわからない」場合、
どのように対処すればよいのでしょうか。
算数が苦手な子どもは、与えられた数字が指し示す数字をきちんと理解する前に、
計算に着手してしまう傾向が見られます。
早く問題を終わらせてしまいたいという気持ちが強いほど、
問題の中からいくつかの数字だけを拾い出して、
感覚だけを頼りになんとか計算処理に持ち込めないかと模索してしまいます。
このようにして導き出された答えは、
計算した本人ですら、どうやって何を求めたのか確信を持てない場合がほとんどです。
答えに至るまでに、何度か計算を必要とする場合などは、
全く意味がわからないまま、闇雲に計算を続けてしまうことすらあります。
つまり、「問題の意味がわからない」というのは、
与えられた数字が指し示す意味が理解しないまま、
なんとか計算に進もうとしていることに大きな原因があるということです。
このような状況を打破するには、
「数量の確認と整理」を徹底して行う必要があります。
数量とは、単位がついた数字のことをさします。
与えられた数字が何を意味するのか、
単位をつけて文にして書かせてみるといいでしょう。
そして、最初からわかっている数量と、
まだわかっていない数量を区別してまとめます。
出てくる数量が多い場合は、表や図にすることも有効です。
途中の計算で出てきた数量もしっかりまとめていきましょう。
このような作業を積み重ねていくことで、
本人が何を求めているのか、
そして、その後どういう手順で答えを導き出すのかを、
常に意識しながら問題を解くことができるようになるはずです。